前回は、自分に合ったポートフォリオを作るために、証券会社が提供するロボアドバイザーの活用について紹介しました。
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参考代表的な投資戦略10選|初心者向け資産配分の考え方
投資を始めると「どんな資産配分が良いのか?」と悩むものです。本記事では、60:40ポートフォリオや年齢=債券比率ルールなど投資の世界でよく知られている代表的なポートフォリオを紹介します。自分のリスク許容度や投資目的に合った戦略を見つけるヒントにしてください。
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今回は、SBI証券の「かんたん積立アプリ」を使って、リスク許容度の診断と、それに基づいたポートフォリオの提案内容を見ていきたいと思います。
それではさっそく、リスク許容度をチェックしてみましょう!
目次
リスク許容度判定
「かんたん積立アプリ」では、5つの簡単な質問に答えるだけで、自分の積立スタイルを診断してくれます。
診断結果は、「堅実派」「やや堅実派」「標準」「やや積極派」「積極派」の5つのタイプに分かれていて、自分のリスクのとらえ方に合ったスタイルがわかる仕組みになっています。
さらにこのアプリでは、診断結果に応じて複数のファンドが提案され、インデックス型とアクティブ型の選択が可能です。また、NISA口座にも対応しており、一括で積立設定ができるのも便利なポイントです。
ちょっとした質問に答えるだけなので、気軽に試してみるのがおすすめです😆
Q1 年齢=31歳

Q2 運用目的=老後の生活に向けた資産作り

Q3 リスク(変動幅)&リターン=増やしたい

Q4 積立金額と期間=5万円、30年間

Q5 収入=30万円(賞与含めた平均額)

判定結果

わたしは「積極派」でした!
「積極派」の構成

「積極派」の診断結果では、ハイリスク・ハイリターンなスタイルとして、 株式 48%、債券 28%、REIT 24% という配分が提案されました。
個人的には、もっと株式の割合が高いのかな?と思っていたのと、REITの比率が意外と多くてちょっと驚きました😶
でも、分散投資の観点から見ると、バランスの取れた構成なのかもしれませんね。
後ほどリスクとリターンを計算してみたいと思います。
アプリ上で計算される推移は👇の通りです。5年目くらいから伸びが良くなったようですね。

構成銘柄
| 分類 | コスト優先 | 運用実績優先 |
|---|---|---|
| 国内株式 | ステート・ストリートTOPIXインデックス・オープン 【実質信託報酬】0.1078% | キャッシュフロー経営評価オープン 【実質信託報酬】1.65% |
| 国際株式 | SMT iPlus全世界株式 【実質信託報酬】0.055% | インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(年1回決算型) 【実質信託報酬】1.903% |
| 国内債券 | SBI日本国債(分配)ファンド(年4回決算型) 【実質信託報酬】0.099% | パインブリッジ日本住宅金融支援機構債ファンド 【実質信託報酬】0.517% |
| 国際債券 | SBI・iシェアーズ・全世界債券インデックス・ファンド 【実質信託報酬】0.0638% | UBS公益・金融社債ファンド(年1回決算型・為替ヘッジなし) 【実質信託報酬】1.155% |
| 国内REIT | SBI・J-REIT(分配)ファンド(年4回決算型) 【実質信託報酬】0.099% | 野村Jリートファンド 【実質信託報酬】1.1% |
| 国際REIT | Smart-i 先進国リートインデックス 【実質信託報酬】0.22% | ラサール・グローバルREITファンド(1年決算型) 【実質信託報酬】1.65% |
| 信託報酬:約 0.0907% | 信託報酬:約 1.48% |
(2025年9月現在)
提案されたファンドは、コスト重視のインデックス型と、実績重視のアクティブ型が揃っていて、初心者でも安心して選べる内容でした。 でも、ファンドの規模や過去の運用成績を調べてみると、もっと自分に合った選び方ができそうだなと思いました。
リスク許容度別の配分比較

他の投資スタイルも調べ、構成割合を比較してみました!
「かんたん積立アプリ」では、どのスタイルでも金(ゴールド)がポートフォリオに含まれていないのが意外でした🤔
分散投資というと、株式や債券に加えて金も選択肢に入るイメージがあったので💦
リスク&リターン計算
| 堅実派 | やや堅実派 | 標準 | やや積極派 | 積極派 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 推計リスク | 5.5% | 7.3% | 9.2% | 11.2% | 13.1% |
| 期待リターン | 3.6% | 4.7% | 5.2% | 6.2% | 7.3% |
| 1SD(68%)範囲 | -1.9~9.1% | -2.6~12.0% | -4.0~14.4% | -5.0~17.4% | -5.8~20.4% |
| 2SD(95%)範囲 | -7.4~14.6% | -9.9~19.3% | -13.2~23.6% | -16.2~28.6% | -18.9~33.5% |
銘柄は一部異なる場合がありますので、あくまで参考としてご覧ください。
投資スタイルごとに、推計リスクと期待リターンにははっきりした違いがあります。 2SDの範囲は、約95%の値動きを想定できるので、自分に合ったスタイルを見つけるヒントになりますね。
ランキング・検索機能
アプリ上では、人気のファンドを簡単にチェックしたり、気になる投資信託を検索することができます。

ただし、複数の投資信託を組み合わせた際の推計リスクや期待リターンを自動で計算する機能はありません。そのため、自分で計算するか、他社のアプリを活用する必要があります。
また、長期的に投資を続けていくと、当初の資産配分からズレが生じることがあります。
一般的には「リバランス」と呼ばれる調整が必要で、年に一回程度、追加投資や一部売却によってバランスを整えるのが理想的です。
残念ながら、このアプリではリバランスを自動で行う機能はないため、完全に放置するのは難しいかもしれません。 …とはいえ、実際に投資を始めると気になって放置できないことがほとんどなんですけどね😅
「かんたん積立アプリ」のメリット・デメリット
良い所
- リスク許容度診断が簡単
- ポートフォリオ提案機能
- 一括積立設定が可能
- 人気ファンドの検索が簡単
- SBI証券口座があれば無料で使える
残念なところ
- 複数ファンドのリスク・リターンを自動計算できない:ポートフォリオ全体の推計リスクや期待リターンは自力で計算
- リバランス機能がない:資産配分がズレても自動調整されない
- 新NISAとの連携に注意が必要:提案ファンドが新NISA対象外になることもある
- 資産推移やグラフ表示は控えめ
まとめ
SBI証券の「かんたん積立アプリ」は、名前の通りとてもシンプルで使いやすいツールでした。 5つの質問に答えるだけで、自分のリスク許容度が診断され、最適な資産配分が提案されます✨
提案されたポートフォリオは、低コストのインデックス型中心のものと、実績のあるアクティブ型中心のものから選べる構成で、初心者でも安心して始められる内容でした。 ただ、手数料やファンドの規模などをもう少し深く調べてみると、より自分に合った構成が見えてくるかもしれません。
また、他の証券会社のアプリでも診断を受けてみたらどうなるのか、ちょっと気になってきました!
複数のアプリを比較してみるのも、自分に合った資産形成方法を見つけるヒントになると思います😁
投資を始める第一歩として、こうしたアプリを活用するのはとても有効だと感じました🌱